写真家の上原ゼンジさんにより発明された撮影手法のひとつが「宙玉」である。
レンズの前に透明な球体を取り付けることで浮かんでいる玉の中に風景が写るという撮影手法だ。
自分が覚えている限りでは、2010年くらいにTwitterで流行していたような気がする。インスタ映えなんて言葉は影も形もない頃のお話だ。
西表島に来てます。暑い! #soratama #宙玉 pic.twitter.com/1Sgcxk8LwS
— 上原ゼンジ (@Zenji_Uehara) 2016年6月19日
そんな宙玉撮影が可能になるレンズ「soratama 72」を購入してみた。
このように透明なガラス球がはまり込んでいるのが「宙玉」である。見てみればかなり簡単な構造なのだけど、自分で作るのはかなりの技術力が要求されそうだ…
このガラス玉を介すことで、宙に浮かんだ景色を撮影することができる。
今のところネット上に出回っている宙玉写真の多くはものすごくカラフルなのだけど、どうやらモノクロでの撮影もかなりおもしろそうだ。ガラス玉にツヤが出るような気がする。
実は「soratama 72」を買えば全てが完成するのではなく、宙玉公式ページのセッティング例をトレースして機材を購入するのがいいんじゃないかと思う。
自分の場合は富士フイルムのレンズキットに付属しているレンズ、「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」の場合のセッティング例を参考にした。
必要になったのは、マクロ撮影を可能にする接写リングと、宙玉の位置を調節する宙玉エクステンションチューブ、そしてレンズ径と宙玉のレンズ径を合わせるステップアップリングである。宙玉本体も含めると4点買いだった。
全部揃えると、そこそこのお値段になるけれど、接写リングは宙玉撮影だけでなくマクロ撮影に必須なので、なんだかんだ役立つお買い物ではあったと思う。
接写リングを使用しての撮影。
不運なことに、宙玉が届いてからしばらくの間休みの度に大雨が降るのでほとんど撮影にこぎ着けてはいないのだけど、これはかなりおもしろい写真を撮ることが出来そうな機材だと思う。
2010年のブームに追いつけ追い越せだ。