耳元で大迫力の音響 aiwa「HPB-SW40」レビュー

クラウドファンディングというのは実に不思議なものである。普通のネット通販を使えば遅くとも1週間以内が配送される時代に、クラファンの場合は届くのが数ヶ月後になったりする。既製品を購入するわけではないので、当然と言えば当然の話なんだけど、利便性といった面ではマイナスに振り切れている。
それでもそこでしか買えないような尖った製品を求めてサイト上を巡回してしまう。

そう考えると今回届いたaiwaのHPB-SW40はクラファンでなければらしい製品といえよう。なんと注文したのは1年2ヶ月前だ!
数日使ってみて、すごく気に入っているのだけど一般発売のアナウンスなどは現状なし。是非とも一般発売して欲しいなという期待を込めてレビューしたいと思う。

本当の意味でのネックスピーカー

まず、この外観に度肝を抜かれる。首にかけるタイプのネックスピーカーは数年前にちょっと流行したけれど、それとは一線を画したデザイン。本当にスピーカーを首かけするための形状だ。

首かけ部分から飛び出しているこのパーツ、これがまんまスピーカーとなっている。
置き型でしか許されない直径100mmのスピーカーを耳の近くに配置して、迫力のあるサウンドを体感できるという寸法だ。
350gというずっしりとくる重量級サイズ。本体のサイズも決して小さいとは言えない。ただ、製品の特性上屋外で使うということは考えなくてもよいので、かなり割り切って使うガジェットだ。

手軽に楽しむ大迫力

実際にスマートフォンとペアリングして使ってみると、大型スピーカーの音響というのはイヤホン・ヘッドホンとは一味違う感覚が楽しめる。
コロナ禍でずいぶんご無沙汰になってしまったライブ会場や映画館で感じるような、スピーカーから出る重低音の震えが自室に居ながらにして体感できる。これを通常のオーディオ機器で揃えようとすると、だいぶ大がかりなセッティングが必要になる。
ところがHPB-SW40ならば、首にかけてBluetoothのセッティングをするだけで大迫力を体感できる。

また、耳元でスピーカーを鳴らしているので、スピーカー自体から出ている音がそこまで大きくないというのも嬉しい部分。装着している人には大音量だけど、周囲に聞こえる音はかなり小さい。
隣にいる人が使っていたら気になるだろうけど、部屋の外だったりパーティションを越えて聞こえる音量ではない。深夜帯であったり、集合住宅であっても余裕で使える音量だと思う。

aptX対応で動画も楽しめる

対応コーデックはSBC・aptX・aptX LLの3つ。動画を見る際はaptXで接続することで遅延を感じることなく使用できる。付属のBluetooth送信機を使えばテレビなどのBluetoothに対応しない機器も接続できるので、楽しみ方の幅も広がるだろうか。

難点としてAACに対応していないので、iPhoneなどiOS製品との組み合わせで動画を見るのは厳しいかもしれない。

クラファンらしい尖った製品、ハマる人にはハマるはず

というわけで、総じて自分としては素晴らしく、Xperia1 IIとペアリングしてNetflixを見るのがすごく捗るガジェットだと思う。
その巨大なサイズ感だったり、iOSをほぼ切り捨てたような仕様というのは、一般受けを狙ったものではなく、届くところに届きさえすればいいという、そんな決意のある製品だと思う。

そんな決意は粋に感じるのだけど、できれば一般発売をして、さらにアップデートした製品を作っていってほしいなとも思う。一家に一台とはなるガジェットではないと思うけれど、もっと進化した姿を見たいなと思う、そんなネックスピーカーだ。

1 COMMENT

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この製品、めちゃめちゃ良いですね!
TVの光端子につないでますが、朝ドラの主題歌聴くだけでも、めちゃめちゃ良い音がしてびっくりです。

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