バッチリ接客されるのが苦手だ

数年前に大変にお世話になった上司が転職をするということで、餞別の品を持ってあいさつしにいった。
「上司→部下」への贈り物よりも、「部下→上司」への贈り物の方が往々にして難しいものだ。いろいろと悩んだ結果安定のカタログギフトを渡すことにしたのはいいのだけど、カタログギフトってどこで売ってるんでしょう。以前ネットで買ったことはあるけど、それ以外には結婚式の引き出物ぐらいでしか受け取ったことがないですよ。

調べてみたところ、当然のことながら百貨店で取り扱っているらしい。そもそも百貨店に足を踏み入れることが少ないけれど、その中でも「ギフトコーナー」というのがあるらしい。入ったことのない店の知らないコーナーだ。

「百貨店ってドレスコードとかあるんだろうか」とか思いながら、ユニクロの服を着た状態でカタログギフトを物色。そうしたらね、もうすごいんですよ、接客が。過剰といってもいい。
カタログのサンプルがあるから、ペラペラとめくっていたらスッと横に人が着いてくる。すっごく説明してくれる。こちとらユニクロの半袖だぞ。
予算と相談しつつ、購入するものを決めたら「それではこちらにお名前を」なんて言われて書いてみたら、熨斗まで作ってくれちゃって。

たぶん店員の方の接客は満点なんだと思うのだが、いかんせんバッチリと接客されるのが苦手だ。背筋がムズムズしてしまう。そんなに気にかけないでいてほしい。お気持ちはありがたいのですが、そこまでかしこまられるような人間ではこざいませんので。様付けはしないでもいいんです…
なんなら駅に入っているなか卯くらいの感覚がちょうど良いと思っている。食べ終わった食器くらいは自分で返却口に持っていきますから。うどんも結構おいしいし。
「接客も込みでの百貨店価格だ」と言ってしまえば元も子もないのだけれど、もうちょっとぞんざいな接客でいいから、お値段を少しばかし安くしていただいた方が…と思ったりしなくもない。

近くの席で接客を受けていたおじさんの方を見ると、自分よりかなり高額のカタログギフトを購入していたのだけど、なかなかにぞんざいな口の利きようであった。ああいう感じのメンタルの方が人生成功するのかもしれない。そうやって成功したいかと、まったくそんなことはないのだけれど。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です