意識低くNotionを使いたい

メモアプリとして、長らくEvernoteを使ってきた。
なんなら有料会員だし、けっこういろいろな使い方をしていた。仕事のメモ帳代わりに使ってみたり、映画のチケットの写真を撮ってとりあえず保存しておいたり。

ところが2週間ほど前に、EvernoteのWindows版クライアントがATOKとの致命的な相性問題を起こし、それじゃあしばらくはブラウザ版使うかなと思ったら、まさかのブラウザ版でも同様のバグを起こしていた。

2022年3月31日現在この症状は修正されているんだけど、Evernoteってちょくちょくこれ系の事故を起こす印象がある。今回に関しても何をどういじったら特定の変換ソフトとの互換性がグチャグチャになるのか理解に苦しむ。
数年間使ったメモアプリ、という愛着を萎ませるにはそれなりに十分な理由となった。「象は忘れない」のである。

Evernoteの有料プランを継続するか否か、そんなことも考えつつ、しばらく前に意識高い系の人々の間で話題になっていた「Notion」を使ってみることにした。
どうやらマークダウンで文章を書けるみたいだし、WordPressとの相性もよいのではなかろうか。という判断である。

人は何故Notionについての記事を書くと意識高くなっちゃうのか

幸いにもNotionにはEvernoteからノートを移行する機能がある。というわけで以前のノートを一気に移行…と思ったのだけど、どうにもうまくいかない。
困ったときのGoogle検索というわけで、「Evernote Notion 移行 失敗」などで検索をかけたのだけど、そこで見つかる記事というのがなんとも意識高い風味なのである。

こっちはノートの移行がうまくいかない理由を知りたいだけなのに、「EvernoteとNotionの情報整理の思想の違い」からご高説くださるのである。そしてスクロールした先に「Evernoteのウェブクリップで保存した記事はうまく移行できない」という情報が書いてあるのだ。

一事が万事この調子だから参ってしまう。
ちょっとわからないことを検索すると、意識高い文章85%、知りたかった情報5%、管理人のどーでもいい情報10%のサンドイッチが提供されるのだ。知りたかった情報が5%含まれていれば上出来だ。

たぶん舶来品であるNotionを使うことが、人の「意識高くいたいスイッチ」を刺激してしまうのだろう。そういえばEvernoteが日本ではやり始めた頃も、それはそれは意識の高い人のオモチャになっていたものだった。それが今じゃEvernoteでマウントなんて取れないもの。

Notionだって、これから徐々に時間をかけて意識高い熱から解放されていくのだと思う。だって、Twitterですら最初は「意識高い人は自分で情報発信をするもの」みたいな文脈で紹介されたんだもの。ヒウィッヒヒー!

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