心霊スポットとされる場所に行ってみて思ったこと

神奈川県秦野市には、「旧善波トンネル」という一時期テレビで紹介されて話題になった心霊スポットがある。
なんでも交通事故があって以降から心霊スポットとして取り上げられたようだ。

「旧」とついていることからもわかるとおり、「新善波トンネル」というのも存在し、国道246号線にあるトンネルは「新」の方である。
ちょうど秦野市と伊勢原市の境界になっているのがこの善波というところなのだ。

先日登山をしてこの近くを歩いたので、そこで思ったことを書いてみる。
正直、オカルト好きの人には気にくわない文章かもしれないけれど、オカルト好きの人にこそ読んでほしいと思う。


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かなり古いぞ旧善波トンネル

旧善波トンネルの概要

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Wikipedia(善波峠 – Wikipedia)によれば旧善波トンネルこと「善波隧道」は1928年に作られたようで、なるほど古い。
1928年というと、日本で最初の普通選挙が行われた年(男性25歳以上のみだけど)であり、さらに言えば浅香光代が生まれた年でもある。普通選挙と同い年、すげえな浅香光代。

とまあ、90年近く前に建設されたトンネルなわけで、そりゃあそれなりに古い。
たぶんメンテナンスとかもされているのだろうけど…

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内壁もこんな感じ。

写真にはないけれど、トンネル内は雨漏りもしている状態。
雨が降っていないのに雨漏りをしているのはトンネルにはよくあることで、トンネルの上の山に降った過去の雨が染み出してきている状態。濾過されている…?

内部を動画でも撮影してきた。

トンネルの大きさがちょうどいいのか、足音が反響している。

心霊スポットの正体見たり

足音の反響、雨漏りとそれによって壁にできた染み、古いコンクリ、昼間でもちょっと暗いような蛍光灯の明かり…
旧善波トンネルは俗にいう「なにか出そう」な条件を満たしたトンネルなのである。

深夜に行ったら、そりゃあ「なにかをみた」気にもなるだろうなあという感想。
落ちてきた雨漏りはなにかに触られたような感覚を覚えるかもしれない、壁の染みは顔かなにかに見えるかもしれない。
そんな「それっぽい」雰囲気があるだけで、旧善波トンネルはただの古いトンネルだ。

心霊番組が消えた理由

交通事故の遺族が看板を設置していた*1などの理由で心霊スポットとして取り沙汰された旧善波トンネルだけど、それは明らかに遺族に対して失礼な話だ。
最近テレビで心霊番組を見かけなくなったのは、人の死に対して「心霊スポット」などと言って楽しむというモラルに欠けたことをやり続けたからじゃないかと思う。

そんなことよりラブホ街が気になった

旧善波トンネルの伊勢原市側にはラブホテルが密集した場所がある*2
そのラブホテル群にも、営業を終了しているものがいくつかあった。

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営業をしていないラブホテル。写真を撮ったのは12時46分なので時計が止まっていることがわかる。

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ホテルエンドレスと言う名前だけど…

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モーテルというやつ?

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落書きも放置されている。

ラブホテル街というのはだいたい近付きがたい(そしてカメラを取り出しにくい)雰囲気が充満しているのだけど、斜陽なラブホテル街というのはその雰囲気が強くなるのだねえ。

このあたりが段々と整備されていったとき、旧善波トンネルは心霊スポットでなくなるのだろう。
それはそう遠くない未来なんじゃないだろうか。

この記事で使用したイラストは「いらすとや」さんからお借りしました
いらすとや

*1:1989年に撤去されたらしい

*2:どちらかというとこちらがメインで旧善波トンネルを通ったのであった。

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