Abbey Roadの50周年記念盤が出るぞー

いつの間にか2020年も目前となってきたけれど、ビートルズが(法的に)解散したのは1970年の12月。最後に収録されたアルバム”Abbey Road”は1969年の9月26日の発売だったそうだ。ちょうど50年前だ。いよいよ半世紀前だ。

ここ数年のビートルズ界隈ではリマスタリングプロジェクトが50周年に関連付けて発売されている。そして”Sgt.”にせよ、”1″にせよ、”The Beatles”にせよ、まあ、買っちゃうよねえ…

で、”Abbey Road”も50周年記念盤としてリマスター盤が発売される。

先行してYouTubeで”Something”が公開されているんだけど、これがまあいいんですよねえ。ポールのベースがやり過ぎ感あって。

もちろんビートルズが活動していた時代には生まれていなかったわけで、そういうファンは「リアルな体験」の穴埋めとして知識本であったりこういう記念盤を購入したりするのだ(症状には個人差があります)。

ビートルズの有名な曲は?と言えば、”Yesterday”であったり”Let it be”であったり、そういう曲名が上がってくると思うのだけど、じゃあ果たして一番有名なアルバムジャケットは?となると、きっと”Abbey Road”だろう。横断歩道を横切る4人の画像は、たぶん、きっとどこかで見たことあるんじゃないかと思う。

でも収録されている曲の一曲一曲は、たぶんビートルズファン以外には、ほぼなじみがないものだろう。マイケル・ジャクソンがカバーしてたりするけど、それ以外はあまり有名なカバーもないし。まあ、それもそのはず、このアルバムの後半戦はメドレー形式なのだ。カバーは難しい。


実は自分が初めて購入したビートルズのアルバムがこの”Abbey Road”だった。きっかけは伊坂幸太郎の「ゴールデンスランバー」という小説。アルバムに収録されている”Golden Slumbers”という曲名からストレートに引用された小説なのだが、この小説が大好きだった中学生の僕はビートルズファンへの第一歩を踏み出すことになった。
今になって思えば、初めて頭から聞いたビートルズのアルバムがこれというのは、いささか偏っているというか、入り口を微妙に間違えている気がしないでもないのだけど。

“Abbey Road”はビートルズが解散する直前のアルバムだ。件の”Golden Slumbers”という曲にはこんな一節から始まる。

Once there was a way to get back homeward

The Beatles – Golden Slumbers

「あの頃は家に帰る道があった」バンドが元に戻らない状況になった時に歌われる歌詞として完璧だ。

子守歌調の”Golden Slumbers”の次にクラシックのような”Carry That Weight”が続く。「重荷を背負っていくんだ」というのは「元ビートルズ」という世間からの目を示しているし、ビートルズの実質最後の曲が”The End”なのは、どう考えても出来すぎなのだけど、まあそれはそれでいいじゃないか。と思わせるのがこのアルバムだ。

もちろんこんなことを中学生の僕が理解して聞いていたわけではないのだけど、ここが入り口でその後12年くらいずっとビートルズファンを続けているのだ。少しは説得力があるんじゃないかと思っている。

というわけで、そんなアルバムの50周年記念盤である。ビートルズファンだったらやっぱり気になるプロジェクトだろうと思う。もしくはビートルズを知らない人もここからビートルズに入るといいと思う。どこから入ってもビートルズ沼というのは良いものだから…

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