もはや恒例となった、09/13にLoft9 Shibuyaで開催されたトークライブ「いきもの会議」に参加してきた。これで3回目の開催だけど、今のところ皆勤賞だ。これまでに渋谷に行った回数の半数がいきもの会議だ。まあ、これ以外にあんまり用事のある町ではない。
出演は文筆家のワクサカソウヘイ、小説家・ウェブライター・イベント前に歯医者に行って治療を終えた品田遊、吉本興業の闇・お笑いコンビ「男性ブランコ」の平井まさあき(敬称略)の3人。いきもの好きの3人で、いきものの話をする。また、毎日毎日生存しているいきものたちの中打ち上げをする。というのがコンセプトのトークライブである。
また、今回はワクサカさんの「動物たちの青春白書」の刊行記念も兼ねたトークライブだった。
ultra soulで入場
19:30に開演。前回の「いきもの忘年会」の最後に披露されたワクサカさんの「ultra soul(宮沢賢治バージョン)」でスタート。「自然科学のトークをする」という緊張感はこの時点で吹き飛ぶ。
今回はいきもの会議史上最多の入場者数を記録。初回の倍、Loft9 Shibuyaの消防法基準ギリギリの参加数だったそうだ。
恒例の「生きとしー!」「生けるものー!」という宗教団体チックな乾杯の音頭で「いきもの会議2019」がスタートした。
ワクサカソウヘイ 腸の話2019
昨年のいきもの会議にて、心は「小腸」にあるという話があったのだが(ちゃんとした学説の紹介)、新たに提唱されている、心は「寄生虫 or 腸内細菌」によって作られているという学説を紹介。
カマキリに寄生するハリガネムシは腸内からカマキリを操って水辺に向かわせるし、腸内細菌の勢力図によって気分や行動が変わる…ということが実際に起こるそうだ。また、腸内に寄生虫が多い人は性的に奔放になるという学説も紹介。
ワクサカ「タイガー・ウッズは寄生虫だらけだったのかも」
品田「性に奔放で水辺に向かうって、太宰治も寄生虫だらけだったのかもしれませんね」
平井まさあき おすすめ水族館
続いては「アクアマリンふくしま」の紹介。
「珍しい深海魚がしれっといる」「大水槽の前に寿司屋がある」「世界で唯一クラカケアザラシを飼育している」というおすすめポイントが紹介された。
衝撃的だったのはニュウドウカジカの水中での姿。ピンクでドロドロしたイメージとまったく違った…
ワクサカソウヘイ ヤバイ鳥2019
近年、「鳥=恐竜」であることは周知されつつあるけれど、よく見ると鳥、怖くね?という話。
いきもの会議界隈では有名な「ヨウムのアレックス」は亡くなる前夜に「また明日、元気でね、愛してるよ」との言葉を残したらしいが…えっ怖くね?
そしてアフリカだとカラス感覚でその辺にいるアフリカハゲコウは、見た目が完全におじいちゃん。ゴミを漁っていて乾電池を飲み込んで死んじゃったりもするらしい。おじいちゃんじゃん。
そして「飛べないオウム」であるカカポはやけに人なつっこい。ニュージーランドに生息するカカポは人間が持ち込んだ捕食者に対して無防備すぎて絶滅寸前となっている。ちなみに今回のイベントの収益は一部カカポ保護プログラムに寄付されるということ。
品田遊 動物の気持ちをわかろう
動物番組のナレーションは、果たして動物の気持ちを正しく代弁しているのか?という疑問から、出演者3人が動物の動画にナレーションを作成。声優さんが読み上げてくれるサービスを利用した動画が放映された(動画はそのうちネットに公開されるとのこと)。
ワクサカソウヘイ 変態2019
性的に危ない人の話ではなく、姿が変わる方の変態である。
チョウの幼虫は体内に成虫を原基を抱えて生きている、という話。こわっ。
平井まさあき よっしゃ!深海魚を探せ!
平井さんの描いたイラストの中から深海魚を探すコーナー。このコーナーをこれ以上文章で説明するのは非常に難しいので、イラストのみの掲載とさせて欲しい。お笑い芸人ってすごい。
品田遊 長崎に行ってきた
「長崎のネコは8割くらい尻尾が曲がっている」という噂の真偽を確かめるため、長崎に旅行してきた。というだいぶコストのかかった旅行記。
記憶に新しい台風15号直撃の直後に成田空港発で長崎に行こうとしたためタクシーに7時間乗車し予約した飛行機に乗れず、同じ会社のマンスーンさんに「こっちならギリギリ乗れます!」と教えてもらい「電車男みたい」となりつつなんとか長崎に到着。
ネコが大量に住む「池島」にネコウォッチングへ。過去に炭鉱で栄えた池島は、現在150人ほどしか住人がいない島だ。島全体が廃墟のようになっている。
そして、そこに暮らすネコはほとんどが曲がった尻尾を持つことが判明。どうやら鎖国時代に出島に入ってきたネコにルーツがあるネコは尻尾が折れ曲がっているらしい。
ワクサカソウヘイ 動物たちの青春白書
最後にワクサカさんの新刊の話。ワクサカさんから「ざんねんないきもの」ってどうなんだろう、という話があって、自分と同じこと考えてる!とちょっと感動してしまった。
新刊の青春白書からアホウドリ、ニホンウナギ、アフリカゾウの青春についての話があった。
最後はブルーハーツの「TRAIN-TRAIN」をめだかの学校に合わせて歌って終了。
いやはや、どの瞬間を切り取ってもおもしろいイベントであった。次は来年初夏くらいの開催を目指すということで、今から楽しみである。