Netflixで「亜人ちゃんは語りたい」のアニメ版をみた。
あらすじ
特殊な性質を持つ「亜人」が当たり前に日常へと溶け込んでいる世界。亜人に興味を持っていた生物教師「高橋鉄男」は、ヴァンパイア(小鳥遊ひかり)・雪女(日下部雪)・デュラハン(町京子)・サキュバス(佐藤早紀絵)といった亜人達と共に学校生活を送ることになる。
亜人の性質から来る悩みと、その問題に一緒に取り組む高橋。その日常のドタバタを描いている。
感想
丁寧に作られたアニメだ
登場人物の多くが特殊な性質を持つ亜人であり、亜人という対象を扱うストーリーの性質上、やっぱりデリケートな問題に踏み込まないといけないんだろうと思っていた。そこを真正面から描きつつ、だけどアニメとして変に重くならない。抜群のバランス感覚がある。
そのバランス感覚は高橋鉄男の亜人に対する感覚として描かれる。
ひとくちに「亜人」といってもそれぞれ人間性があり、それは自分の持った性質をふまえてどう生きるかによって変わる。かといって、亜人としての性質が悩みの原因となることもあり、その理解も必要である。…というもの。人と接する上で、かなり重要な考え方だと思う。
悩みを解決する過程が丁寧
物語中では亜人としての性質に起因する悩みと、高校生としてよくある悩みが複合するケースもある。すぱっと割り切れない、だけどその悩みの落としどころを探る。その描き方が本当に丁寧だった。
たとえば第4話。雪女の亜人「日下部雪」が自分への陰口を偶然にも聞いてしまう。自分の亜人としての性質から人を避けようとしていたため男子からの誘いを断った一件を揶揄されていることを知って、大きなショックを受けてしまう。
亜人の性質による悩みと、陰口という高校生にありがちな悩み、このふたつが複合した悩みである。
陰口に関しては、「小鳥遊ひかり」による勇気ある行動によって解決をみるが、雪がそれをきっかけに雪女の性質に関しての鉄男と実験を行い、自分の性質を正しく理解するという二段構えで悩みの解決が行われる。こんな丁寧なお話、なかなかお目にかかれないと思う。
早紀絵さんめっちゃいいですね
教師側の亜人として、サキュバスの佐藤早紀絵が登場する。
催淫の性質があるサキュバスの中でも強い力を持っているため、できるだけ性を想起させない服装をし、できる限り男性に近寄らないよう生活をしている。
サキュバスが登場するお話っていろいろとあるけれど、そういえばこういう描かれ方をしているサキュバスって初めて見るかもしれない。
まあ、早紀絵さんがいいキャラしてるんですね。性質上普段はギリギリまで気を張って生活をしているのだけど、自宅に帰ればラフな格好で一人呑み。妄想癖もあり。めっちゃいいじゃないですか。
だいたいにおいて、僕はそういう「ちょっと年上系キャラ」が好きだったりするのである。それだけでグッとくる部分がね…うん。
…と思ったら早紀絵さん、24歳でした。年下じゃん…あれ…?
そんなわけで、「亜人ちゃんは語りたい」の感想でした。本当に丁寧に作られたアニメだと思うし、原作マンガのちょっとした小ネタもしっかりと拾ってくれているので、マンガの方も読んでおくとニヤリとできると思うよ!