餅狂想曲

年が明けると、もはや年中行事のように「餅を喉に詰まらせて緊急搬送」のニュースが流れる。2017年も東京だけで14人が病院に運ばれ、うち2人死亡、7人が重体だという。

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ちなみに総務省・警察庁が出しているデータによれば、2015年に東京都内で交通事故によって30日以内に亡くなった人は年間206名。無理矢理に平均すれば1日に0.56人である。
餅による被害は元旦から数日間がほとんどなのだろうけど、瞬間最大で考えると交通事故よりもハイペースで死者が出ている。
つまり、毎日が元旦であれば、交通事故の4倍弱のペースで被害者が生まれるのである。
残された家族からしたら年明けから非常に寝覚めの悪い話であり、届いた年賀状にどう返信すればいいのやら途方に暮れることとなってしまう。

 

餅

 

これはWikipediaからの知識ではあるが、どうやら餅というのは古墳時代(6世紀)から食されているらしい。現在の餅とどのように違ったのかはわからないが、米をなんらかの形で叩いたりこねたりして、塊にしたような物だったのだろう。
そういえば「織田がつき 羽柴がこねし 天下餅 座りしままに 食うは徳川」なんて風刺の歌もあったし、昔話にも臼や杵は登場する。餅文化はおそらくかなり根深い。
そんな愛され体質の餅、きっと古墳時代から脈々と喉に詰まらせてしまった人がいるのだろう。餅は1500年もの間、喉に詰まり続けてきたのだ。そう思うと、途端に歴史が身近なものに思えてくる。

餅を喉に詰まらせるのは老人である…と相場が決まっている気がしていたが、前述の記事によれば今年は28歳から89歳が運ばれたらしい。アラサーも餅を詰まらせるのだ。

 

やきもち

 

この記事を書くにあたって、餅に関して調べていたら、こんな記事も見つけてしまった。

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餅を食べる上での注意事項だ。こんな注意をしてでも餅を食べたくなる人がいるのだろう。餅の魔力は侮れない。
どうやら「あらかじめ一口大に切っておく」と危険性はかなり抑えられるらしい。餅メーカー各社は検討してみてはどうだろう。かなり売れると思うのだけど。

 

この記事で使用したイラストは「いらすとや」さんからお借りしました
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