Pokemon GOがアメリカで大ヒットだそうだ。すでにこれまでのスマホゲームの中で最大の広がりを見せているとも言われている。
Pokemon GOはいろいろと特殊なスマホゲームである。自分で外を歩いてプレイするゲームということが一番だろうけど、他にも特殊な点はいくつかある。
これが社会現象のようになってくると、なにが起きるのだろう。
Pokemon GOの製造元、Nianticが有名になるきっかけのIngressのエージェントであった自分の経験から、Pokemon GOをプレイするときに心がけたいことを考えてみたいと思う。
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目次
- 世界中みんなで遊べるゲームというのがまず異常だIngressの時からそうだったのだけど、Nianticが出すのはGoogleマップを使ったゲームであり、世界中だいたいどこでも遊ぶことができる。しかもサーバーがひとつ。これがまず異常なことなのだ。普通のオンラインゲームというのはだいたいサーバーが分かれている。同じマップでも、違うサーバーの人とは会わなかったりする。しかし、それを世界規模で普通に遊べるように実現してしまったのがIngressである。そしてPokemon GOはその流れを受け継ぐのだ。そもそもNianticという会社はGoogleの社内プロジェクトからスタートしたので、Googleのかなり強力なサーバー群を用意できる環境にいるという強みがあった。それでもIngressのユーザー数を支えることに四苦八苦していたのだ。たとえば、2ヶ月に一度くらいはサーバーの応答がなくなる時間があるのは当たり前だったし、半日くらい動かないこともあった。サーバーは落ちるものだ僕の周りでIngressを始めた人はごく少数だったし、定住したのはさらに少数であった。そのユーザー数でサーバーの維持には四苦八苦するのだ。今回のPokemon GOは、Twitterを見渡すだけでもかなりのユーザー数を抱え込むことが予想される。それだけのユーザーを安定して捌くことができるのか?というのは、結構な不安要素である。Nianticもかなり大がかりな準備をしているとは思うし、任天堂などなどから、かなり大口の出資を受けているそうなので、がんばってサーバー増強をしているとは思うのだけど…サーバーは落ちるものである一般ユーザーの動向は?そしてもうひとつ興味深いのは、一般ユーザーというのはサーバーダウンに対してどのような反応をするのか?ということである。Ingressはサーバーダウンが頻発しても、「まあ、しょうがないか」という反応をする人が多かった*1。Ingressが主にアーリーアダプター的な人に人気を博したという点が大きかったのではないかと思う。ところが、Pokemon GOは幅広いユーザーを抱え込むことになる。その一般的には「ゲームなんてちゃんと動くのが当たり前。動かないのは怠慢」と思われているだろう。結果的にアプリストアのレビューはクソみたいなコメントで埋まることが予想される。サーバーダウンは起こることだから、グチグチ言っても仕方ないGPSゲームの特異性これまでにもGPSを使ったゲームというのはいくつか出てきていたが、Ingressが特殊であったのは細かい位置情報を使うことである。だいたい○○市くらいの大雑把さだった位置情報が、特定の場所から40m以内というところまで精度がアップしたのだ。外で集団でスマホをいじるわけだというわけで、もちろん外に出てあっちにふらふら、こっちにふらふらしながらポケモンを探すことになる。もちろん歩きスマホの問題がある。周囲に危害を与えるような行動は慎むべきである。ゲームをやっているとはいえ、そこは現実世界だ。現実世界に生きよう周囲への配慮Ingressではイベントで、普通の住宅街にあるポータルがかなり重要になってしまったことがあるが、そのときに両陣営が協議して勝負に関わる直前まで、少なくとも組織的な作戦を行わないという協定を結んだりしたのだ。もちろんIngressのすべての場面で、周囲への配慮が行き届いていたと言いたいわけではない。トラブルだって起こっているし、眉をひそめる人もいる。Ingressとは比べものにならないユーザー数が、しばらくの間続くと思う。そうなったときに、一部のユーザーのアホな行為が「だからゲームをやるやつは」とか「ゲームと現実の区別がついていない」という、ゲーム全体に対するなんともムカつく評価を呼ぶことは必至だ。アホな「一部ユーザー」にならないようにしよういろいろ書いたけど、これは期待しているからこそである。Ingressの基本思想であった、子供を外で遊ばせるという目標が、ポケモンという新たなパートナーと共に進んでいくのではないかと期待している。日本でのローンチを待とうではありませんか。この記事で使用したイラストは「いらすとや」さんからお借りしました*1:もちろん口汚く罵る人達もいた。そういう手合いは無視するに限る。
- 世界中みんなで遊べるゲームというのがまず異常だ
- サーバーは落ちるものだ
- 一般ユーザーの動向は?
- GPSゲームの特異性
- 外で集団でスマホをいじるわけだ
- 周囲への配慮
世界中みんなで遊べるゲームというのがまず異常だ
Ingressの時からそうだったのだけど、Nianticが出すのはGoogleマップを使ったゲームであり、世界中だいたいどこでも遊ぶことができる。しかもサーバーがひとつ。これがまず異常なことなのだ。
普通のオンラインゲームというのはだいたいサーバーが分かれている。同じマップでも、違うサーバーの人とは会わなかったりする。
しかし、それを世界規模で普通に遊べるように実現してしまったのがIngressである。
そしてPokemon GOはその流れを受け継ぐのだ。
そもそもNianticという会社はGoogleの社内プロジェクトからスタートしたので、Googleのかなり強力なサーバー群を用意できる環境にいるという強みがあった。それでもIngressのユーザー数を支えることに四苦八苦していたのだ。
たとえば、2ヶ月に一度くらいはサーバーの応答がなくなる時間があるのは当たり前だったし、半日くらい動かないこともあった。
サーバーは落ちるものだ
僕の周りでIngressを始めた人はごく少数だったし、定住したのはさらに少数であった。そのユーザー数でサーバーの維持には四苦八苦するのだ。
今回のPokemon GOは、Twitterを見渡すだけでもかなりのユーザー数を抱え込むことが予想される。
それだけのユーザーを安定して捌くことができるのか?というのは、結構な不安要素である。
Nianticもかなり大がかりな準備をしているとは思うし、任天堂などなどから、かなり大口の出資を受けているそうなので、がんばってサーバー増強をしているとは思うのだけど…
サーバーは落ちるものである
一般ユーザーの動向は?
そしてもうひとつ興味深いのは、一般ユーザーというのはサーバーダウンに対してどのような反応をするのか?ということである。
Ingressはサーバーダウンが頻発しても、「まあ、しょうがないか」という反応をする人が多かった*1。
Ingressが主にアーリーアダプター的な人に人気を博したという点が大きかったのではないかと思う。
ところが、Pokemon GOは幅広いユーザーを抱え込むことになる。その一般的には「ゲームなんてちゃんと動くのが当たり前。動かないのは怠慢」と思われているだろう。
結果的にアプリストアのレビューはクソみたいなコメントで埋まることが予想される。
サーバーダウンは起こることだから、グチグチ言っても仕方ない
GPSゲームの特異性
これまでにもGPSを使ったゲームというのはいくつか出てきていたが、Ingressが特殊であったのは細かい位置情報を使うことである。
だいたい○○市くらいの大雑把さだった位置情報が、特定の場所から40m以内というところまで精度がアップしたのだ。
外で集団でスマホをいじるわけだ
というわけで、もちろん外に出てあっちにふらふら、こっちにふらふらしながらポケモンを探すことになる。
もちろん歩きスマホの問題がある。周囲に危害を与えるような行動は慎むべきである。ゲームをやっているとはいえ、そこは現実世界だ。
現実世界に生きよう
周囲への配慮
Ingressではイベントで、普通の住宅街にあるポータルがかなり重要になってしまったことがあるが、そのときに両陣営が協議して勝負に関わる直前まで、少なくとも組織的な作戦を行わないという協定を結んだりしたのだ。
もちろんIngressのすべての場面で、周囲への配慮が行き届いていたと言いたいわけではない。トラブルだって起こっているし、眉をひそめる人もいる。
Ingressとは比べものにならないユーザー数が、しばらくの間続くと思う。
そうなったときに、一部のユーザーのアホな行為が「だからゲームをやるやつは」とか「ゲームと現実の区別がついていない」という、ゲーム全体に対するなんともムカつく評価を呼ぶことは必至だ。
アホな「一部ユーザー」にならないようにしよう
いろいろ書いたけど、これは期待しているからこそである。
Ingressの基本思想であった、子供を外で遊ばせるという目標が、ポケモンという新たなパートナーと共に進んでいくのではないかと期待している。
日本でのローンチを待とうではありませんか。
この記事で使用したイラストは「いらすとや」さんからお借りしました
*1:もちろん口汚く罵る人達もいた。そういう手合いは無視するに限る。