「蒼の彼方のフォーリズム」…初めてのギャルゲーをやってみた

中学生の頃の話。複数の友人から聞かされた言葉があった。

エロゲーは、ストーリーを楽しむものである

中学生なのになんでエロゲーを所持しているんだ…?という疑問はひとまず棚上げして、彼らの主張は果たして真であったのだろうか。油断すればすぐにエロいことを考えがちな男子中学生が、エロいゲームをやってストーリーのことを考えているのか…?

そんないくつかの疑問を抱きつつ、僕はそれを試すことをしなかった。だって中学生だし、プレステは家族共用テレビにつながってたし。その後ゲームから離れていたこともあり、エロゲーにも、それよりソフトなギャルゲーにも触れることなく大人になってしまった。

しかしこの年になってSwitchを買い込み、わざわざ自室にモニターまで用意したのだ。これは中学生の頃の自分の疑問に答えを出す時が来たのだ。

ということで、Switchで発売されているギャルゲーの中から「蒼の彼方のフォーリズム」を初めてみた。


https://www.youtube.com/watch?v=kxlxbcS-Ics

あらすじ

反重力粒子「アンチグラビトン」が発見され、アンチグラビトンシューズ、通称グラシュを使い空を飛べるようになった世界の話。

グラシュを用いたスカイスポーツ「フライングサーカス(FC)」の有望選手であった日向晶也は競技から離れた生活を送っていたが、四島列島に引っ越してきた倉科明日香に空を飛ぶことを教える。FCの魅力に釘付けになった倉科の熱意に押され、FC部のコーチとして、倉科明日香・鳶沢みさき・有坂真白の3人の指導を、また隣に引っ越してきた市ノ瀬莉佳とも関わりを持つことになる。

それぞれが目標を持ち迎えた夏の大会。4人の前に圧倒的な強さを持った乾沙希が現れる 。乾はこれまでのFCの存在そのものを揺るがす存在であった…

ストーリー展開がめちゃめちゃ熱かった

しばらくの間ちょこちょことプレイしてみて、メインヒロインである倉科明日香ルート、黒髪枠の鳶沢みさきルートを攻略してみたのだけど…熱いんですよ。これが。

部活に打ち込む女の子とのやりとり…という特段珍しくない、むしろよくありそうなお話なのだけど、そこにFCという架空のスポーツが入ることによって、展開はかなりスリリングだった。

メインヒロインである倉科明日香のルートはそれこそ「正統派!」という展開。ヒロインとしても「主人公と一緒にがんばる!」という王道だし、部活内の空気感も「打倒・乾沙希」を目指して一丸となる。ストーリー的にも王道の展開だ。

対して鳶沢みさきルートは暗い。FCを辞めようとするし、主人公もウジウジと思い悩むし、部活も一時分裂したりと、かなり王道パターンから外れている(様な気がする)。

それでも、FCで空を飛ぶ描写はスッキリと爽やかだし、清濁併せ呑むストーリーはやっぱり熱い。早いところ残り2人の攻略もやってしまいたいんだけど、終わらせてしまうのが寂しい気もする。 ストーリーゲームとしても骨太な展開であった。

それ以外の描写はどうなのさ

ストーリーが熱いことはわかった。じゃあ、ギャルゲーのギャルゲーたる所以、恋愛とかイチャイチャとかそういうシーンの絵とかはどうなのさ、というお話。

正直なところ、どうもストーリーの方と、普通の恋愛描写の方が気になってしまって、それ以上のシーンについての印象はちょっと薄かった。

ストーリーのあちこちにそういうお色気シーンとか、エロの香りがするセリフが入ってくるし、そのクオリティーは非常に素晴らしい。ありがとうございます!ありがとうございます!という感じなのだけど、やっぱりメインストーリーが気になっちゃってしかたない…という。

いや、わかってるんですよ、ストーリー的にはここで勝つんだろうな、ここは負けるんだろうな、というある意味お約束みたいなこと。だけど、どうしても引き込まれてしまってのう…

そういうゲームのお約束として、クリア後にそういう絵をゆっくり見られるモードも搭載しているのでなんの問題もありません。

どうやら、中学の頃の友人のあの言葉は、あながち完全に嘘ではないかもしれない…と思えるようにはなってきた。中学生男子が本当にそんなことを考えていたのか。というと少々びみょーなところはあるものの、25歳になって初めてやったギャルゲーはかなり熱いものでした。

MEMO

ちなみに「蒼の彼方のフォーリズム」を作成した「sprite」は2019年3月27日をもって解散してしまった。残念でならない。もうちょっと早くに見つけるべきゲームだったなあ。

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