前にも書いたのだけど、インターネット上のコミュニケーションというのは、他のコミュニケーションと一緒で一過性の物である。
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往々にして残したくない物だけが残り、大事なコミュニケーションが消えていく、そんな悲しい世界だ。
さて、2016年7月29日に結構大切なお知らせが発表された。
「プロフ」こと前略プロフィールがサービスを終了するのだ。
魔法のiらんどあたりにノスタルジーを感じるであろう、おそらく00年代後半頃に中学生・高校生だった人には聞き覚えがあるはずである。
ガラケーでiモードやらEZwebでネットにアクセスしていたあの頃。プロフというのはmixiと並んでネットでのコミュニケーションの代名詞であったし、ネット無法地帯の代名詞でもあった。
今でこそセルフィーやら自撮りやらといってネット上に顔写真を載せることへの抵抗感は薄れてきているが、当時はそういうことをするのは、クラスの中心でウェイウェイ言ってる人くらいであった。
そういう人に前略プロフは人気であったように記憶している。
その前略プロフのサービスが終了するのである。いろいろな人のいろいろな情報が9月末に消えてしまうのだ。
むしろ消えた方が清々する…という人もいるだろうけど、僕はそのデータをしっかりと残していくべきだと思っている。プロフは確実にネットの文化財なのだ。
ちなみにGoogleに「前略プロフ」と打ち込むと「消し方」とサジェストされる。なんだかなあ。
中学の頃の卒業アルバムを引っ張り出してきて、当時のウェイウェイしてた人達の名前を検索すると、プロフがヒットしたりするのだけど、それは別の人のページで「○○ズッ友」とか書かれたりしている。この空気感はプロフでしか出せないワラ
リンクが貼ってあったりするのもだいたい本名なので、見覚えのある名前をクリックしていくと半分くらいのプロフは削除済みだったりして諸行無常感がすごい。友情は残っているのだろうか。
ページを遷移していくと「ああ、そういえば中学の頃このふたり付き合ってたな」みたいな交際の履歴が見えたりするのだけど、今では別の人とのラブラブ写真をFacebookにあげてたりするあたり、やることはあまり変わっていない。というか何人目の彼氏ですかそれ。
中学生がなんとなくで作っているから「~Since10.25」とか書いてあって、「~」の位置おかしくね?というのがぼろぼろ出てくる。
例外なく黒い背景に白文字率が異常に高いのもワクワクする。デフォルト設定なのか?
中学生の頃だからどう考えても未成年なのだけど、飲酒自慢をしている人だってゴロゴロ見つかる。
こんなに味わい深いものがあと数ヶ月で消えてしまうのだ。
去り行くプロフに万雷の拍手を。
あなたのプロフ、まだ消えていなければ見せてくださいな。
‘00年代のホームページ遺産(黒歴史を含む)2TB超が自動消滅の恐れ
ちなみに、ニフティが提供してきたホームページサービス「@homepage」も9月29日でサービスを終了する。こちらも保存していくべきだと思うのだけど…