先日、大学のトイレの個室になにか落ちているのが見えた。近づいてみるとそれはランチパックの袋。
そう、便所飯の痕跡である。
「ぼっち」が陥るとされる行動の中で最も異彩を放つのが便所飯。
なんでそんなに他人の目を気にするのかはよくわからないけど、とにかくひとりでご飯を食べるのが恥ずかしいとき、人はトイレでご飯を食べるそうだ。
これまで僕は便所飯の存在を疑ってきた。
Twitterでは「ヒトカラに行った」や「ひとりで焼き肉わず」みたいなつぶやきは見かけるけど、「便所飯なう」は見たことがない。
さながら都市伝説、UMAみたいなものである。
大勢に向けて発表するようなものでもないけどね。便所飯って。
便所飯という言葉の発生はおそらくネットだろうと思い、「便所飯 やってみた」で検索するも、それらしきものはヒットせず。
一番関連性ありそうなのはYouTuberみたいなのが「便所飯やってみた」とかやってる動画。炎上系動画で再生数稼ぎたいんだろうけど、ぼっちの聖地を荒らすのはやめた方がいいと思う。
それ以外には「便所飯してるやつっているの?」みたいな2ちゃんまとめしか出てこない。
残念ながらネット上では便所飯が実在することを裏付けるような記事を見つけることができなかった。
しかし、僕はその存在を示唆する痕跡を見つけてしまったのだ。これはしっかりと発表せねばなるまい。
便所飯の痕跡を見つけた瞬間、僕は少し嬉しくなった。
それは化石を掘り出した古生物学者的なものだったのかもしれない。
トイレにゴミを置いていくというマナーの悪さにより、その生態を垣間見せた便所飯。
こういうことが便所飯研究の第一歩になるんだろうけど、ゴミはちゃんと持ち帰ってほしいものであるよ。ランチパックのロゴの少年少女が泣いてるよ。