切るべきか切らざるべきか

突然だが、僕はここ2ヶ月ほどでぐんぐん痩せている。
「激やせ」と言わないまでも、ちょっと驚くペースで体重が減っている。

どう考えても就職して、結構ハードな毎日を送っていることが原因である。まあ、それまで365連休みたいなことをしていたので、痩せるのは当たり前だ。適正体重になりつつあるのだろう。
それにしたって、日付が変わる頃に夕飯を食べることもある…というライフサイクルになっているのに、それでも体重が落ちているんだからこれはかなりものだと思う。深夜飯なんて太る原因の代表格じゃないか。
それなのに、このままのペースで体重が落ちていくと、だいたい20ヶ月ほどで体重が0になる勢いで痩せている。1年半ほどで、僕は消失してしまうのだ。まあ、そんなことは起こりえないのだけど。

どうやら世の人々というのは痩せることを是としているらしく、僕がこの話をすると「いいじゃない!」と言われがちだ。
しかし、痩せたら痩せたで困ることもある。目下の懸念は、ズボンのベルトがゆるゆるになってしまっていることだ。

腹回りが細くなった。じゃあ、ベルトを切ればいい。という単純な話ではない。多くの人が「働き出して1年目くらいは痩せるけど、2年目から太るよ、リバウンドするよ」という恐ろしい忠告をしてくるのだ。
腹の肉は、どうやら本人の意思とは関係なく、2年目から取り返せるらしい。だけど、ベルトを一度切ったら取り返しがつかないのだ。
ダメなら新しいのを買えよ。という話だけど、ベルトってそんなに頻繁に買うものではないだろう。実際、今のベルトを買う前は父親のお下がりのベルトを4年くらい使っていたはずだ。革製品なんて1年や2年で買い換えるものではない。

ベルトを切るべきか切らざるべきか、それが問題なのである。
色々なダイエットを繰り返して、痩せたり太ったりしている人達は、いったいどうやってベルトとの折り合いをつけているのだろう。
とりあえず公衆の面前でパンツ一丁…という事態だけは避けなければならないのだけど。

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