オンラインライブという形態もすっかりおなじみになってきたけど、先日行われた黒木渚のオンラインライブに関して。やっぱり黒木渚のライブはいいぞ。
赤坂BLITZでのライブ「檸檬の棘」から1年ほどが経過した。正直なところ、あの当時はここまで日常が大きく変化してしまうとは思わなかった。ライブというライブが形態を大きく変更しての実施となったり、中止になってしまうことも少なくはなかった。
たぶん、表に出る前だけど開催される予定だったライブのことも考えると、本当に数え切れないライブが無くなってしまったんだと思う。
そんな中で新曲の「ダ・カーポ」がデジタルシングルとして発表され、今回のリリースライブは黒木渚初のオンラインライブなった。
転んでもただじゃ起きない
オンラインライブというと、「ライブの円盤に収録されているようなもの」が主流になっている。ライブに現地参加した人と同じような気持ちを味わうことができるという点で、それはそれで素晴らしいことだと思う。
対して今回の「ダ・カーポ」では見せ方が通常と違い「ひとつの映像作品としてのライブ」を見ているようだった。
コロナ禍を戦いながら、黒木渚がひねり出した回答が今回のオンラインライブなのだ。
歌を届けるというライブの側面を残しながら、配信であり、現地に観客がいない…ということを逆手に取り、MVに近いような表現が多用されていた。
特にカメラワークが特殊で、普通のライブだったら観客から見てカメラと演者が絶対に被るじゃん…という寄りの映像が多く、すごく新鮮に映った。
転んでもただでは起きない、なにかしらを作品に昇華するという、黒木渚を形作るものがしっかりと見えるライブだったと思う。
黒木渚ファンにはおなじみの、ポエトリーリーディングであったり、「狂ったEテレシリーズ」の様なセクションがあったりと、ちょっとニヤッとしてしまうような演出も多数。
アーカイブの配信が2021年1月3日までなので、年末年始の時間のあるときに見ることをオススメします。
2000円とかなりお手軽な値段だよ!