ネットに投稿するならクリエイティブコモンズを知っておこう

クリエイティブコモンズのお話

無断転載によるネット上のごたごたを見ていると「ネットにアップしたなら転載されてもいいだろう」という強弁に出くわす。ネットにアップした時点である程度の転載を許容しろ、というわけである。
Twitterを見渡すと、無断転載のなんと多いことか。有名どころで言えば「@Copy__writing」に始まり、クソワロタbot、感動したらRT bot、イヌネコカワイイ写真bot…
そんなとんでもない無断転載botだけかと思えば、普通にタイムラインを見渡しただけでも、明らかに権利関係をクリアしていない画像がアイコンとして利用されている。

Twitterのアイコンが権利関係をクリアしていなかったからといって、おそらく明日逮捕されることはない。別にお金儲けをしてるわけでもないのだから。
しかしだね、それは口にして言わないだけで「ネットにアップしたなら転載されてもいいだろう」と同じようなことを言っている気がするだよね。
アイコン画像の無断転載というのは、果たして「感動したらRT bot」達とどこがどう違うのだろうか?

無断転載

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…あちこちに敵を作った気がするのだけど、本題。
別に著作権をキツく取り締まれとか、そんなことは微塵も思っていない。どちらかと言えば反対の立場を取りたい。某D社の要請でどんどん著作権保護期間が長くなっていくのも、なんとバカバカしいことかと思う。
ちょうどいい温度の保護と、ちょうどいい温度の作品へのリスペクトが、利用者と著作権者の両方にとって一番良いことだと思うのだ。

前口上が長くなったけど、著作権のちょうどいい温度だと感じる「クリエイティブコモンズ」について。

クリエイティブコモンズってなにさ

著作権を主張する記号はネット上では「(C)」なんて書かれている。読むときは「まるしー」とかいう。Copyrightの略だ。
これは著作権を保持しているという意味合いのマークである。まあ、これがあってもなくても著作権は保持されていると思った方がいいけれど。

さて、これに対するというか、補完する形で「クリエイティブコモンズ(CC)ライセンス」というのがある。
クリエイティブコモンズというのは、作者が示す条件を守れば作品を自由に使って構わない、という意思表示である。

クリエイティブ・コモンズ・ジャパン

CCライセンスは、(C)と完全に著作権を放棄する「パブリックドメイン」の中間に属している。
例えば、「この作品は無改変・非商用利用なら、クレジットを表示した上で自由に使ってOK」だったり「この作品はクレジットを表示すれば改変可・商用利用可」などの意思表示ができるのだ。

著作権者の表示は必須であるものの、改変して商用利用までできるのだ。

6つのライセンス

クリエイティブ・コモンズ – Wikipedia

詳しい説明はWikipediaにあるのでそちらを参照してほしいのだけど、CCライセンスでは6つのライセンスを宣言できる。

  • 表示
  • 表示-改変禁止
  • 表示-継承
  • 表示-非営利
  • 表示-非営利-改変禁止
  • 表示-非営利-継承

「継承」というのは、作品を改変・変形・加工してできた作品も、元になった作品のライセンスを継承すれば掲載OKという条件だ。

これを見ると、CCライセンスの自由度がわかると思うのだけど、誰が描いたか・撮影したかをプロフィール辺りに明示しておけばTwitterのアイコンに使用したとしてもOK。投稿するのも問題ないし、ライセンスによってはなんらかの改変を行ってもいい。
営利活動に使ってもいいライセンスだってある。

クリエイティブコモンズの作品をFlickrで探す

写真用SNSであるFlickrはCCライセンスに積極的に参加している。サイト内の検索から「Any license」をクリックして条件を絞り込めば、CCライセンスの写真を見つけることができる。

Hear me roar.jpg
Photo by Nerissa Villas

クレジットさえしっかりしていれば転載OK。これが趣味でやっている人には一番いい温度の権利である気がしている。

僕もFlickrにアップしている

実は僕もFlickrにCCライセンスを利用して写真をアップロードしている。

基本的には「表示-継承」ライセンスを使用しているので「クレジット表示をすれば、改変しても商用利用してもよい。そしてこのライセンスを継承する」という範囲内での転載を認めている。
CCライセンスを広めて、なおかつ制限をかなり緩くしているので、興味がある方はどうぞ。

祭りを守る

まあ、こうしてCCライセンスを使ってても、違反して使われているのを見つけたことがあるのだけどね…

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