20年通ってた店の店主が亡くなった

Googleニュースアプリの「地域のニュース」に最寄り駅近くのビルで火災、男性が死亡というヘッドラインが流れてきた。近所でそんなことが…と思って記事を開いてみると、表示されたのは20年ほど前からたまに訪れていた店が入るビルであった。
小学生の頃に初めて行って、それから20年弱ちょこちょこと行っていたお店だ。半年に一回くらいのペースで行っていたので、毎回のように前回にもらったクーポンの有効期限切れてしまっていた。

学生街にある店だからか、うまい・安い・多いという三拍子揃ったお店だった。
店頭の食品サンプルよりショボい量のご飯が運ばれてきた…というのがよくある話であるが、食品サンプルを遙かに上回る大盛りを提供してくる店なのだ。
オシャレなお店ではなかったけれど、大学生生活を支えられた人も多いんじゃないかと思う。

月並みな言い方であるが、ニュースのヘッドラインを読んだときに「三人称の死」であった情報が、内容を読み進めるにつれて「二人称の死」になっていくのは、なんとも言えない気味の悪さがあった。
知っているビルの写真、店の情報、亡くなった男性の年齢。読み進めるにつれて、遠くの出来事がどんどんと自分に近付いてくる感覚はできるだけ味合わなくてよいものだろう。

記事を読んで数日後、もしかしたらニュースになっていたのは別人だったのではないか、勘違いだったんじゃないかと思い、一縷の望みをかけて店を見に行ってみた。
入口のショーケースに入っていた食品サンプルは片付けられ、階段を上った先では内装を解体していた。やはり勘違いなどではない、あの店主だったのだ。

実際に店が解体される光景を見て、高校時代に友達と来てオムライスを食べたこと、就職後すぐの研修のあとに「さっさと辞めてやる」と思いながらカレーを食べたことを思い出した。もう一回くらい行っておけばよかったなあ。

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