医療崩壊が「始まりつつある」そういう場所で暮らすということ

「医療崩壊」、実際どういう定義がされているのかと思って調べてみたところ、デジタル大辞泉によると…

医療従事者の不足、災害や感染症による急激な患者の増加、社会保障制度の変更などにより、安定した医療サービスの供給ができなくなること。

医療崩壊とは – コトバンク

ということになっている。
なんらかの事情で医療サービスを受けることができない状態、それが医療崩壊だ。

2021年8月6日付の報道でこんなものがあった。

神奈川県は6日、新型コロナウイルス感染者の急増で入院調整が困難になっているとして、感染者を受け入れている医療機関に対し、良性疾患の手術や検査・機能改善などを目的とした入院や手術を延期するよう要請した。黒岩祐治知事は会見で「医療崩壊が始まりつつある」と述べた。

神奈川知事「医療崩壊が始まる」不急の手術延期を要請 朝日新聞デジタル

うーん、これは「医療崩壊が始まりつつある」、なんて甘っちょろい言葉で表せる状況なのだろうか。
不急の手術という響きはなかなか趣深いけれど、まさに「安定した医療サービスの供給ができなく」なっているように感じられる。
とにかく、自分が住んでいる土地は大変なことになってしまったようだ。いつの間に?なんて言ってる場合じゃない。これはずっと予想されていたことじゃないか。

どうやらオリンピックの閉会式が執り行われたようだ。アスリートファーストを掲げて始まった大運動会の裏で、酸素飽和度が90%を切った者だけが入院できるというとんでもない事態になってしまったのだ。
自宅療養に関して「切り捨てられた気分」というツイートがタイムラインに流れてきたけれど、たぶん最初から市井の人々なんて眼中になどなかったんじゃないかと思う。曖昧模糊としたなにかに期待しすぎだったんだろう。

さあ、明日はどうしようか、明後日はどうしようか。チキンレースが始まってしまった。

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