職務質問をされてみた

人間というのは経験をしたことがあることは自分の引き出しにしまわれるから「あること」として記憶できる。だけど、経験していないことに関しては、認識の外にあるのでそもそも気がつかない…という可能性が大である。

25歳という年齢になったけれど、人生経験が豊富な方ではないと自負している。友人達が経験がしていることを、自分は経験していない…ということが多々ある。
あんまり冒険をせずに生きてきたからかもしれない。小学校低学年くらいの頃といえば、男子は高いところから飛び降りがちであるものの、そういうことをせずに生きてきた。中学高校の頃に塾に行くという経験もしていない。そういえば大学時代はサークルに入ったりもしていなかった。凄絶な就職活動もしていない。運動部経験もない。そういやワンナイトラブもないな。

そんな風にいろいろと経験してこなかった自分だけど、ついに初めての職務質問を受けるに至った。たぶん道端でカメラを持ってウロウロしていたからだと思う。

カバンの中身を確認して、簡単な質問をされて、身分証を見せて…ただそれだけの話である。たぶん、本当に悪いことをしている人はそこで怪しい動きをして、ボロを出していったりするのだろう。
僕のカバンの中にはカメラ機材とイヤホンとスマートフォン、あとは折りたたみ傘くらいしか入っていなかったので警察の人もすぐに「あ、こいつは別になにもなさそうだ」という雰囲気になっていたし、非常に楽なものであった。
実際に受けてみると「こういうものか」という程度のイベントではあるのだけど、人生におけるひとつの節目である…とは思う。

インターネットで「職務質問」について調べると「うまく反論して逃れる方法」みたいなのが大量にヒットするのだけど、向こうだって仕事なのである。別にお前に興味があって話しかけたわけじゃなかろうよ。うぬぼれんなといいたい。
どうせならお互いに笑顔で終わるのがいいじゃん。と思うのだけど。

まあ、きっと、こういう経験の繰り返しが人生の深みというのにつながっていくのであろうなあ。そう信じようじゃないですか。

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