ジャイアンツファンから見た野球賭博

ジャイアンツファンをもう15年以上続けてきたのだけど、これほどどうしようもないシーズンオフは初めて。
球史的にもこんなにどうしようもないオフシーズンはなかったんじゃないかと思う。

2015年の10月に福田聡志の賭博発覚からさらに笠原将生・松本竜也の賭博が発覚*1
そして半年ほど経った2016年シーズンの開幕前というこのタイミングでさらに高木京介*2が野球賭博への関与を認めた。
週刊誌報道ではさらに疑わしい選手がいるとされているけれど、現時点での事件経過はこんなところ。

そしてさらに勝敗に応じてチーム内での金銭授受が発覚。

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これに関しては賭博とは少し性質が違うけれど、敗退行為につながりかねない行為であって、スポーツ選手としてあってはならないことだと思う。
現在発覚したのは3チームだけど、今後どうなっていくのかはわからない。

野球賭博に関するあれこれ

野球賭博自体が法的にアウトということはもちろんのこと。その中でもなんで野球選手による野球賭博が大問題になるかといえば、八百長が行われる可能性があるからに他ならない。
日本プロ野球では西鉄ライオンズに端を発する「黒い霧事件」、メジャーリーグではホワイトソックスの選手がワールドシリーズで八百長をした「ブラックソックス事件」、台湾では「黒鷹事件」「黒米事件」という八百長事件が起こっている。

八百長を持ちかけられて高額の報酬をほのめかされれば、本人にその気が無かったとしてもプレーに影響が出ることは想像できる。
八百長が行われれば、プロ野球という興行の根幹を揺るがす大問題だ。

さらにそれぞれの事件の背景には、賭博を持ちかける暴力団・マフィアの存在がある。
野球賭博の胴元が得た収入は、反社会的勢力の活動資金源となってしまう。
ショービジネスの裏には暴力団が…なんて陳腐な話だけれど、それを根絶しようとする流れの中でこれは非常にまずい。

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世間の常識から外れた野球界

チーム内での声出し金銭授受についても、かなり世間の常識から外れている行為であるといえる。
試合に勝ったら数万円が渡されるって、そもそもが浮き世離れした話である。
このどうしようもなくズレてしまった「野球界の慣習」を改めないことには、今後もこういった事例が出てきかねないだろう。

小さな頃から野球しかやっていない、高校も大学もほとんど野球漬け…ということをやってきたからこそ、グラウンドに立つことができて、それなりに年俸をもらい…というのはわかるのだけど、一般常識が欠けている理由がそれでは本末転倒なんじゃないか。
慣習を変えることは難しいことかもしれないけれど、このタイミングで自浄作用を見せることができなければ、数年後にさらに大きな問題が起こるだろう。

どう処分すれば良いのだろう

野球賭博をした選手については、永久追放を軸とした処分をすることが必要だとは思う。
すでに暴力団との関わり合いがあることが予想されるわけで、野球界に関われなくする処分は必要だろう。

しかし、ただ永久追放にして終わり!ということで話は済まないだろう。
たとえば職を失っている現状で、処分への不満があるかもしれない。そんなときに暴力団に取り入られればどうなるだろう。
元選手が暴力団に利用されたり、強請られたり…ということは容易に想像できる。

完全に切り離すのではなく、更正をさせないとさらなる火種になりかねない。
なにもかも球団に責任があるとは思わないが、しっかりと教育ができなかったという責任はあるだろう。
悪いことをして支援を受けるというのは不公平感がある、しかしなんらかの対策は必要なんじゃないだろうか。

どう再発防止すれば良いのだろう

野球賭博をすればほぼ確実に永久追放になる…ということはさすがにわかっていたはずだ。
それでもやってしまうのだから、舐められたものというかなんというか…

しかしまあ、ギャンブルだから、どんなに処分を重くしていっても抑止効果あまり期待できないんじゃないかと思う。
講習などの教育はもちろんだけど、とにかく風通しをよくしていくしか方法はないんじゃないか。現状がブラックボックス過ぎる。

ドライであるべき

www.plus-blog.sportsnavi.com

野球に関するブログはとりあえずこれを読んでおけば大丈夫…と言える「プロ野球死亡遊戯」さんの記事。

俺は巨人ファンだから、もちろん東京ドームで試合を観たら熱くなる。
けど個人的には、野球賭博問題に対してとことんドライでいたい。
ウエットにならず、ドライでいたい。
もちろんチームの潔白な選手にもそうあってほしい。

問題に対してはドライな目線が必要。
だけどプロ野球は開幕する。どうせなら楽しんでみていたい。

この記事で使用したイラストは「いらすとや」さんからお借りしました
いらすとや

*1:起訴・逮捕はされてないから呼称に迷う

*2:この人に至ってはこの記事を書いている時点でまだ解雇されてないから「選手」と書くのが正しくなってしまう

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